2009年04月13日
クーベリックのマーラー:交響曲全集
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auditeからクーベリックのマーラー・ライヴ・シリーズが出て、ようやくこの指揮者のマーラー演奏に注目が集まってきた状況下ではあるのだが、それにしては指揮者クーベリックとバイエルン放送響とによる「マーラー/交響曲全集」(DG盤)が、いくぶんなりとも等閑視されすぎているのではないだろうか。
この全集は、1967年から71年にかけてつくられたもので、マーラーの全集盤のなかでは最も初期に属するもののひとつであり、その点でも意義があるのだが、内容的にいっても充分すぎるほど充分に現在でも通用するものである。
クーベリックという指揮者は、決してサービス精神にあふれるというタイプではないものの、ややもすると地味に見えがちなそのたたずまいの内には、伝えるべき多くの事柄を秘めており、いつも中味の濃い演奏をつくりあげていて、決してルーティン・ワークになってしまうことがない。
きちんとした構成力と、力強く、落ち着きのある表現とで、全体を堂々とまとめあげている。
マーラーの音楽再現にぜひとも必要な複雑な要素に対しても、クーベリックは余裕をもって応じきっており、危うさがない。
全9曲の交響曲を通して、特にどれがすぐれているということはないものの、弱いものはひとつもなく、いずれも水準が高く、安心して聴くことができる。
今日の若い指揮者たちのマーラー演奏でよく見かけるような、表面上は整然としているものの、中味はなんにもないといったものとはおよそ正反対に位置している演奏内容だ。
マーラーの音楽と真摯に取り組もうとする聴き手には、ぜひとも注目してもらいたい全集である。
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