2009年04月24日

カサドシュのラヴェル:ピアノ曲全集


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ラヴェルのピアノ曲全集には名盤が数多いが、その中で一つの古典といえるものが、このカサドシュ盤である。

いかにもカサドシュが手中にしきった作品の演奏だという信頼感が、冒頭から聴き手をある世界へと誘う。

客観的なスタンスに立ちながらも、粒だった明晰な音の響き、そのつながりの生み出す微妙なニュアンスによって、きわめて自然な流れのうちに実に美しく生き生きとした表情を作品から引き出しており、全体に端正で高貴な品格を感じさせる演奏となっている。

《スカルボ》や《道化師の朝の歌》のような、ともすると技巧の誇示に陥りやすい曲においても、カサドシュは名技を名技と感じさせない洗練された味わい(そのように弾くことのほうがはるかに難しい)でもって聴かせている。

ここでは完全に自然体で作品にアプローチし、それを自らのものにできた時代の、円満で至福に満ちた音楽のあり方を聴くことができる。

ラヴェルのエスプリもウィットも決して誇張された形ではなく、生き生きと息づいており、ほとんど同時代を生きた作曲家への、解釈という行為を超えた共感がある。

夫人との共演によるデュオと連弾の作品も魅力的だ。

当全集はカサドシュの代表的な名盤として知られてたが、彼はステレオではついに再録音しなかった。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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