2009年05月07日

朝比奈のブル7(聖フロリアン修道院でのライヴ)


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1975年10月12日に、西欧楽旅中の朝比奈&大阪フィルがブルックナーゆかりの聖フロリアン修道院で行った記念碑的な演奏会のライヴ録音。

そういう特殊な状況が反映してか、朝比奈のブルックナーの中でも特別に美しく、神々しいと言ってもいいくらいだ。

ブルックナーの棺の上にあるマルモア・ザールでの演奏だけに、指揮者とオーケストラはブルックナーの霊に誘われるような入魂の演奏ぶりを聴かせる。

会場の音響効果のせいもあろうが、大阪フィルがこれだけのよい音を出せたのは、やはり気持ちのもちかたも無縁ではないだろう。

単に長い残響での演奏ということであれば、東京カテドラルでの演奏もいくつもあるが、ここまでの神秘性はさすがにない。

朝比奈の棒はさすが心得たもので、音楽の運びが少しもギクシャクしておらず、見事な流れのうちにすべての起伏が溶解している。

旋律の処理も恰幅よく、美しい陰影をほどこして心ゆくまで歌っている。

CDではカットされているが、終演後の延々8分にもわたる拍手が、この日の聴衆の感動を今に伝えている。

巨匠自身の言葉によれば「ノヴァークや聖フロリアンの偉い坊さんが最前列で聴いていて緊張しましたよ」。

これは日本のオーケストラの海外録音のひとつの記念碑になった。

第3楽章の開始の前に、あたかもこの演奏を祝福するように鳴る教会の鐘(これはCDに入っている)も、ファンの涙を誘うだろう。

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classicalmusic at 00:01コメント(2)トラックバック(0)ブルックナー | 朝比奈 隆 

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コメント一覧

1. Posted by neoros2019   2009年05月07日 23:20
トラックバックを戴いたようでありがとうございます
早稲田のフルヴェン研の幹事長をされていたのはいつごろでしょうか?
わたしはかれこれ二十三、四年前 日大商学部入学とともにクラシック音楽研究会に入部して部員とともに交歓の中で当時フルヴェンにのめりこんだ時期を一時期もちましたが、今はまるで「バイロイトの第9」をはじめとして何十年も耳にしておりません
現在は拙ブログにて学生時代所有していたLPのCD化の経過を展開してます
もうすぐフルヴェンの何枚かもCD化する予定ではいます
2. Posted by 和田   2009年05月08日 00:10
neoros2019さん、コメントありがとうございます。
私が大学を卒業したのは約10年ほど前です。
フルトヴェングラーの遺産で残念なのは、同時期の他の演奏家の録音に比べて、音質が悪いことです。期待してます。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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