2009年05月17日

ポリーニ/ショパン・リサイタル


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ポリーニの演奏スタイルが多少変わってきたころのものである。

どの曲も非常にダイナミックで劇的な表現になっているが、以前のような澄んだ明快さよりも、どこかドイツ的な粘りをもった情緒表現が加わったように感じられる。

だからロマン的な性格をより強く押し出している。

とはいえアルゲリッチよりはもっと張りつめたような鋭利な表現力と、意志的な力で構成された演奏である。

ポリーニのシャープで歯切れの良い音と磨き抜かれたテクニックで作りあげられていくショパンは、情緒的、装飾的といった風ではなく、深い構造性を感じさせる大変聴き応えのある演奏である。

ここでも彼は決して走ることなく確実な慎重さで落ち着いた好演を聴かせてくれる。

しかし、この淡々とした静かな語り口がかえって聴き手に訴えかける効果となっているのではないだろうか。

ことにピアノ・ソナタ第2番では、内面的な深さを感じさせる第1楽章、一点も滞ることのない第4楽章、とにかくポリーニの音楽家としての奥行きの深さを確かめることのできる名演である。

そこには、安易な気構えで近づくならはじき飛ばされてしまいかねないような強靭な存在感がたちこめている。

いうなれば、ショパンの音楽における「ますらお」ぶりを代表するような演奏といえよう。

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classicalmusic at 08:22コメント(2)ショパン | ポリーニ 

コメント一覧

1. Posted by nerdy   2009年05月19日 12:17
はじめまして。いつもトラックバックしてくださって有り難う。ご挨拶が遅れてしまいました。
「クラシック音楽ぶった斬り」さんの音楽の域の広さはスゴいですね。
ポリーニが目下 録音に取り組んでいるバッハ平均率第一巻が出るのをワクワク待っている所です。
確かにポリーニの演奏スタイルが少し変化を見せてきていますよね。
2. Posted by 和田   2009年05月19日 12:28
nerdyさん、コメントありがとうございます。
私もポリーニの新譜はいつも楽しみにしてます。ポリーニも円熟しましたよね。外見的にもショパンの「前奏曲」の頃のジャケットと最近のを見比べると一目瞭然。老大家といった趣です。
いよいよ満を持してバッハを録音するということで、発売されたら必ず大きな話題になることでしょう。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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