2009年05月28日

パールマンのバッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ


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パールマンの同曲集初録音で、40歳を契機としての録音である。

現代ヴァイオリン界の鬼才パールマンの才能がぞんぶんに発揮された演奏だ。

パールマンは、きわめて自然に音楽の流れをつくりあげているが、そこには彼の円熟した、深い芸術性が示されている。

パールマンの演奏は、クレーメルとは対照的で、いかにもヴァイオリン的な美感を謳歌した、肉感的ともいえるなまめかしさが、これまた実に魅力的である。

徹頭徹尾享楽的でありながら、音楽としては完璧に近く、また技術的にも申し分のない名演になっている。

パールマンは感覚的で外向的、いや楽天的といってもいいほど、天真爛漫な曲との戯れさえ窺える。

そして何よりも音色が美しいのが、彼の演奏の最大の良さでもあろう。

ここには、パールマンのこれまでの演奏家としての実績が集大成されている。

のびのびとした自然体で音楽に向かう態度からは、バッハを征服しようといった気負いはまったく感じられない。

それだけに、作品はバロックの産物といった時代性を超えて、まさにいま生きている音楽として、聴き手にアピールする。

パールマンの卓越したテクニックと音楽性の前に、聴き手はこの作品の演奏の困難さを忘れ、音楽そのものをじっくりと聴かされることになる。

この曲の現代における最高の名盤といえよう。

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コメント一覧

1. Posted by yoshimi   2009年06月02日 17:59
こんにちは。この演奏は専門家にもリスナー(パールマンの好きな人は除いて)にもさほど評価されていないような気がするのですが。現代風でもなく、"厳しい"バッハでもないせいでしょうか。
といっても、私はこの曲については、パールマンとスークの演奏がとても好きなんですが。

パールマンがピークの時期に録音したと思えるような、深く伸びやかな響きが美しくて、歌うように朗々と響くヴァイオリンの音の世界にどっぷりと浸ってしまいます。
たしかに明るい色調の演奏で、ある種の楽天性を感じさせるのでしょうが、それよりもパールマンにしては切々と訴えかけるような深い想い入れを私は感じます。
2. Posted by 和田   2009年06月03日 12:11
yoshimiさん、コメントありがとうございます。
確かに評論家の評価はあまり高くない演奏ですが、パールマンの魅力のすべてを注ぎ込んだ録音といっていいでしょう。
バッハの作品から幸福感あふれる歌心を引き出し、最良の音に変えた喜びがあり、天性の音楽家の至芸を見せてくれます。
魔法のような音色、しなやかな音の連続性、卓越した技巧など、まさに天衣無縫のバッハに浸らせます。

私もyoshimiさんのブログ楽しみに拝見してます。これからもよろしくお願いします。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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