2009年06月14日
オーマンディのバルトーク:管弦楽のための協奏曲
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オーマンディが尊敬してやまなかったバルトークに対する熱い思いのこめられた名演である。
この演奏でのオーマンディは、バルトーク固有の、あの特異なリズムと旋律線の動きなどを的確につかみ、演奏の上にしっかりと浮き彫りにしている。
第3楽章のしっとりとした味わいや、第4楽章のリズムの扱い方、また第5楽章の色彩豊かな音のつくり方などに、彼の体内に流れるハンガリーの血が、いかに大きくものをいっているかがよくわかる。
晩年のオーマンディは、まさに天衣無縫ともいうべき境地に達していたらしい。
すべての欲とか得とかにこだわらず、本当に自分の気に入ったレパートリーだけを録音していたようだ。
この《管弦楽のための協奏曲》は、尊敬する祖国の先輩作曲家に対するオマージュだったのだろう。
フィラデルフィア管弦楽団にすべてを委ね、実にメロウなサウンドで包んだ美しい演奏になっている。
ここにはバルトークのラディカルさはさらさらなく、洗練されたオーマンディの職人芸が光り輝いている。
改めてこのコンビの凄さを、垣間見たような素晴らしい演奏である。
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