2009年06月16日
パールマンのパガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番/サラサーテ:カルメン幻想曲
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これは数多いパールマンの録音の中でも特にすぐれたもので、歌う楽器ヴァイオリンの魅力を手放しで謳歌したような名演。
やはりのびのびと屈託のないスムーズな技巧でパガニーニの超絶技巧を再現した、素晴らしいものといえよう。
アッカルド同様、立派な弾きっぷりで、思い切りカンタービレを効かせた第1&2楽章も卓抜だが、ことに素晴らしいのは浮き立つようなリズムを軽やかに表現した第3楽章で、切れのよいリズムが躍動し、この楽章のしゃれた気分を見事に弾きあげている。全曲愉しさの限りだ。
全体に明るく甘美で、この曲がヴィルトゥオーゾのための難曲中の難曲とは思えないほど、すっきりと明快に、楽天的な気分で演奏している。
テクニックも抜群で、これほど小粋で爽快なスタッカートを弾ける人はそう多くない。
五嶋に比べるとパールマンには、一種の甘美さといった要素も含まれていて、ふくよかな音色の美しさはパールマンならではだ。
五嶋のような熱情的な曲への没入はみられないが、より覚めた感覚の客観性が、かえって一般的といえるかも知れない。
サラサーテもパールマンの代表的な名演で、次々と登場する技巧の粋の見事さに、しばし時間を忘れてしまう。
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