2009年06月18日
パールマン&ジュリーニのブラームス:ヴァイオリン協奏曲
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パールマン&ジュリーニのブラームスは、作品の内面に深く分け入り、じっくりと歌い上げた究極の名演。
あくまでもヴァイオリン的な美感を歌い上げたパールマンの演奏は、ともかく生理的な快感に身を任せられる。
響きの美しいロマンティックな演奏で、感覚はすこぶる知的で若々しく現代的だが、実に力強く堂々と弾きこんでいる。
パールマンはユダヤ系のヴァイオリニストで、旋律をたっぷりと歌わせることのうまい人である。
ここでは、彼の演奏にありがちな楽天的な性格が影をひそめ、情熱的で男性的に弾いている。
第1楽章でのパールマンは、最高の気迫とパリッとした音色で弾き進むが、決して粗くならずじっくりと情を込めて、ジュリーニの創り出す大きな器に身を任せている。
第2楽章はヴィブラートでしみじみと歌い上げ、格調高く、フィナーレは全身を捧げつくした名演だ。
ジュリーニの指揮は、こくと威厳に溢れ、熱っぽく、スコアのすべてを雄弁に、また真摯に語らせてゆく。
そのソロを引き立てる手腕の巧さは感嘆に値する。
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コメント一覧
1. Posted by yoshimi 2009年06月20日 00:55
こんにちは。パールマンのブラームス、久しぶりに聴いてみました。以前はクレーメルかヌブーでよく聴いていたので、冒頭の緊迫感が違いますね。
パールマンは音自体が伸びやかで綺麗なので、キリキリとした鋭角的な演奏にはならないのでしょうが、パールマンにしては力強さがあって、陰影が濃い気はします。オケも尖ったところがなく悠然としていて、ジュリーニらしい伴奏ですね。
クレーメルやヌブーで聴くと緊迫感や白熱感があるのは良いのですが、結構疲れるものがあるので、パールマンの美音とゆったりと大らかさのあるブラームスを聴くとほっとしてしまいます。
EMIの国内盤(私のは名曲シリーズの廉価盤ですが)は76年録音と古いのに、メンデルスゾーンよりはかなり音が良いですね。さほどフラストレーションを感じずに済みました。
パールマンは音自体が伸びやかで綺麗なので、キリキリとした鋭角的な演奏にはならないのでしょうが、パールマンにしては力強さがあって、陰影が濃い気はします。オケも尖ったところがなく悠然としていて、ジュリーニらしい伴奏ですね。
クレーメルやヌブーで聴くと緊迫感や白熱感があるのは良いのですが、結構疲れるものがあるので、パールマンの美音とゆったりと大らかさのあるブラームスを聴くとほっとしてしまいます。
EMIの国内盤(私のは名曲シリーズの廉価盤ですが)は76年録音と古いのに、メンデルスゾーンよりはかなり音が良いですね。さほどフラストレーションを感じずに済みました。
2. Posted by 和田 2009年06月20日 01:09
またもやクレーメルと、パールマンという対決の図式ですね。
肉を切らせて骨を切る式のクレーメルとあくまでもヴァイオリン的な美感を歌い上げたパールマンは、いずれも兄たりがたく弟たりがたしです。
ただクレーメルを聴くには、少々苦汁を飲む感がありますが、パールマンはその点、生理的な快感に身を任せられます。
要するは好き好きで、選ばれるべきという結論でしょうか。
ヌヴーのライヴは白熱しながら高揚していく、ヌヴー独自の張り詰めた世界は録音の古さを忘れさせ、彼女のこの曲に対する思い入れには凄味さえ感じさせます。
肉を切らせて骨を切る式のクレーメルとあくまでもヴァイオリン的な美感を歌い上げたパールマンは、いずれも兄たりがたく弟たりがたしです。
ただクレーメルを聴くには、少々苦汁を飲む感がありますが、パールマンはその点、生理的な快感に身を任せられます。
要するは好き好きで、選ばれるべきという結論でしょうか。
ヌヴーのライヴは白熱しながら高揚していく、ヌヴー独自の張り詰めた世界は録音の古さを忘れさせ、彼女のこの曲に対する思い入れには凄味さえ感じさせます。