2009年06月27日
レオンハルトのバッハ:ミサ曲ロ短調
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古楽器を用いての演奏だが、きわめて明快でフレッシュな表現で、実に軽やかなバッハだ。
アーノンクールの緊張力あふれるバッハとは対極にある演奏といえるだろう。
バッハの演奏に多くありがちな構えたところがなく、全体をリズミカルに流しながら、あたたかな音楽をつくりあげているのが魅力だ。
合唱、オーケストラともに小編成だが、技量は抜群で、レオンハルトのキビキビとした棒によくこたえている。
この小編成の合唱の質は実に高く、まったく狂いのないフレージングには驚かされる。
ラ・プティット・バンドのすぐれた演奏も特筆すべきもので、そこには今失われかけている"優しさ"がある。
これはレオンハルトの音楽の美質ともいえよう。
もともとラ・プティット・バンドはレオンハルトの要望で結成されたオーケストラで、初期の頃はレオンハルトが振ることが多く、クイケンが振る時とは違った静謐感と第一級の造型芸術のような上質な質感と光沢を帯びている。
ソロも皆よく歌っているが、本来アルトの歌うべきパートを、男性のきわめて高い声域をもったカウンター・テナーが受けもっているのも特徴で、そのパートのヤーコプスがいちばん素晴らしい。
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