2009年07月02日

小澤&サンフランシスコ響のドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



ショルティ指揮シカゴ響の演奏では、終楽章のコーダは木管が延々と吹き続け、スコアの指示フェルマータ、ディミヌエンド、それにルンガ(フェルマータを長く延長する)を忠実に励行している。

チェコのいわゆる本場の演奏は、ここの部分を適当に切り上げているのだが、それはオーケストラがしんどいからで、名指揮者ビューローの「伝統とはだらしないことの別称だ」という警句が、いみじくも思い出される。

だがこの指示を最初に忠実に再現したのは、小澤征爾指揮サンフランシスコ響の録音だった。

日本人の小澤は伝統を知らなかったからこそ、徹底的にスコアに忠実になれたのだろう。

以後ヨーロッパの指揮者も、この指示を避けて通れなくなった。チェコの指揮者の大部分は未だに、適当に切り上げているようではあるが…。

本場のいわゆる伝統的な演奏というのは、単に自分達の都合のいいように、オリジナルをねじ曲げているケースが多いのである。

おそらくヨーロッパのオーケストラの楽団員達も、小澤の解釈に接して目から鱗が落ちる思いをしただろう。

「新世界より」はきわめて新鮮な感覚美と音楽的な起伏と、抒情的なゆたかさを感じさせる。

この曲の劇性も素直に示されており、第1楽章の冒頭から自然な起伏が流麗な表情をつくり、ふくよかな響きが渾然一体となり、曲の詩情と交響性をよく調和させている。

数多い「新世界より」のなかでも注目してよい秀演である。

「謝肉祭」も力強く、確信に満ちた表現が実に晴朗な音楽をつくっている。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 18:08コメント(0)トラックバック(0)ドヴォルザーク | 小澤 征爾 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ