2009年07月03日
パールマン&バレンボイムのラロ:スペイン交響曲/サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番
この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。
極めて自信たっぷりな、実に健康的な名演。
ラロはこの作品にみなぎる、明るくリズミカルな性格を強調した演奏で、開放的でエネルギッシュな表現である。
こうした色彩的で華やかな作品は、パールマンの肌にぴったりと合っているせいか、隅々にまで乗りに乗って演奏しているのが、なんとも快い。
特に第1楽章は優れており、ヴァイオリンの音として結晶化しきっていて、この楽器の種々相を最高のテクニックと音楽性で示してくれる。
バレンボイムの好サポートも見逃せない。オケから豊かな量感を引き出し、堂々とした厚みのある、スケールの大きな演奏を展開する。
特に舞曲調の終楽章は、このふたりの息の合ったかけあいが聴きものだ。
サン=サーンスも同様の好演だが、作風に合わせてパールマンの特質がやや制御されているのも極めて妥当だ。
音色の美しさはグリュミオーと同じだが、パールマンの演奏は、巧みな抑制をきかせながら、内からわきあがる情熱を力強く表出している。
第1楽章の暗く劇的な表現も見事だし、第2楽章の豊かな歌にあふれたバルカロールの歌わせ方も素敵だ。
バレンボイムの棒も、パールマンとの共演が多いだけに、息が合っている。
ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング
フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室。