2009年07月15日

クライバーのブラームス:交響曲第4番


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いわゆるこの曲のノスタルジックな面を強調せず、素晴らしいプロポーションで、古典的に再造形してみせたのが、C・クライバー指揮ウィーン・フィルの演奏だろう。

緩急起伏を大きくとった、リズム処理のうまい演奏で、この曲の古典的な様式を見事に洗い出し、すっきりとしたフレッシュな表現を行っている。

この点を詳しく述べれば、この演奏で特に目立つのは、独特のリズム処理である。

そこでは、日頃聴きなれた楽想がまるで見違えるような表情を刻みこむ。

特に終楽章などは、西洋音楽のほとんどすべての手法が、さながら大博物館的に集約されている。

全体にコンサート・ライヴのような即興性と熱気を帯びているが、クライバーはブラームスの音楽が本質的に内包している核博な知識や技術を徹底的に見直して独自の形に再建しつくしている。

クライバーはウィーン・フィルを思い切り良くドライブし強靭な歌を歌って行く。この交響曲からこれだけ激しく凄まじい表現を聴けるのは珍しい。

伝統的な解釈を捨て去って、フレッシュな感覚で楽譜を読み、その裏にあるものを描き出そうとしたようなクライバーの演奏は、いささかユニークと言えるかも知れないが、その表情の精緻なこと、そして起伏の大きいこと、しかもしなやかな美しさに満ちていることなどから、一番に挙げたいものである。

ウィーン・フィルをここまで自分に引き寄せている点も見事と言えよう。

テンポは快速で渋滞がなく、むしろスポーティなほど流麗である。

だが子細に聴くと、その中にも無限の音楽的なニュアンスが込められて、明滅するように息づいているのである。

クライバーならではの天才的な表現で、余人のなすところではないだろう。

ウィーン・フィルの演奏も実に素晴らしく、ブラームス晩年の渋みの勝った、いぶし銀のようなサウンドは文句なしである。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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