2009年07月23日
レヴァインのオルフ:カルミナ・ブラーナ
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この曲の若々しさと、エネルギッシュな精力を感じさせる演奏としては、レヴァイン指揮シカゴ響が素晴らしい。
きわめて現代的な感覚の、すこぶる明るく切れ味のよい演奏で、これほど開放的で陽気な表現というのも、珍しい。
中世の猥雑さや、原始的な生命の謳歌とは別の、底抜けに明るく華麗な音の渦巻きと、若さのリズムの絶え間ない繰り返しによって積み重ねられるエネルギーの噴出が、ここに青春を歌いあげている。
こういう解釈の「カルミナ・ブラーナ」があってもいい。レヴァイン会心の演奏だろう。
レヴァインはオペラの指揮者として定評があるだけに、劇的な盛り上げが実にうまく、全体を大きな放物線で、ひとつのドラマのように捉えている。
独唱者のアンダーソン(S)、クリーチ(T)、ヴァイクル(Br)なども、現役バリバリの一級の歌い手で、きわめて表情豊かな歌唱が魅力となっている。
ことにアンダーソンの第23曲など絶品だ。ヴァイクルの、のびやかで屈託のない表情もいい。
合唱、独唱ともに乗りに乗った熱っぽい歌唱で光っており、それよりも、さらに魅力的なのはオーケストラのうまさだ。
シカゴ響のダイナミックな演奏は、特筆大書されてしかるべきで、その絶妙なオスティナートの効果は最高といえよう。
その艶やかで輝かしい音色は、シカゴ響ならではのもので、ことに打楽器群と金管楽器群は、唖然とするほど見事である。
録音も、各楽器が鮮明にとらえられていて自然だ。
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