2009年08月13日
セラフィンのマスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ
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ヴェリズモ・オペラの激情的特質を最も見事に表現した理想的な名演。
旋律の豊かな肉付き、感情内容の深さ、リリカルな効果の美しさ、そしてオペラティックな魅力のすべてにわたってまったく申し分ない。
ヴェリズモ・オペラの傑作のひとつ《カヴァレリア・ルスティカーナ》は、レオンカヴァッロの《道化師》と共に上演される事も多い。
しかしその音楽の特質は、微妙に異なっている。
《道化師》においては、まず主役カニオの強い個性が全曲の感銘度を左右するが、こちらはサントゥッツァとトゥリッドゥのぶつかり合いとそれをまとめ上げる指揮者の力量のバランスが重要である。
その点で、この1枚は数多くのこの曲のディスクの中でも特に重要なものと言える。
シミオナートのサントゥッツァは、メゾでありながら高音部の輝かしさを持ち、かつドラマティックな表現力においては肩を並べるものがない。
デル・モナコの輝かしい力に満ちたトゥリッドゥもよい。
人間味に溢れたシミオナートのサントゥッツァに対し、利己的な役柄をドラマティックな声と剛直な歌い方でまとめるデル・モナコのトゥリッドゥを、名伯楽セラフィンが支えている。
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