2009年08月15日
アシュケナージのモーツァルト:ピアノ協奏曲全集
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約10年の歳月をかけて完成した全集で、アシュケナージは、ピアノと指揮を受け持っている。
ピアニストとしてのアシュケナージが、指揮者として活躍をはじめた第一歩が、モーツァルトのピアノ協奏曲だった。
ソロと伴奏指揮を兼ねたアシュケナージの多才ぶりが、存分に発揮されている演奏で、フレッシュな若々しさにあふれているのが魅力だ。
アシュケナージのモーツァルトは最も万人向きの美しい演奏だ。
アシュケナージは持ち前の粒のそろった柔軟な美音、磨き抜かれたタッチを駆使して、誰が聴いても快く美しいモーツァルトを奏で、楽しませてくれる。
情感、テンポもほどほどで、リズムもダイナミクスも極めて快い。
一見常識的で大人しい演奏だが、細かい配慮がすみずみまで行き届き、モーツァルトに対する彼の愛情がひしひしと感じられる。
ここでは、この人ならではの、まろやかな美しい音色とロマンティックな表情が、そのままオーケストラの響きにも生かされていて、情感豊かで繊細な音楽をつくりあげている。
またピアノとオーケストラのバランスが、実によくとれている演奏である。
極めて透明な音色の、みずみずしい表情の演奏は、まさに優等生的美演、秀演の極といえよう。
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