2009年09月10日
C・クライバーのベートーヴェン:交響曲第4番&第7番(1982年ライヴ)
この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。
1982年5月3日、ミュンヘンでのベーム追悼コンサートライヴ。
そのため通常とは違う雰囲気をもった演奏で、終始張り詰めた緊張と噴き上がるような生命力に満ち、驚くほど明晰な、そして生き生きとした音楽をつくっている。
溌剌とした生命力あふれる内容で、勢いのある流動感のなかに、ベートーヴェンの音楽ならではの力強さが見事に生きている。
オーケストラも驚異的な精度とアンサンブルをもち、クライバーの解釈もユニークだ。
無修正のライヴ録音のため、音そのものが灼熱している。
両曲のフィナーレなど恐るべきテンポだ。
ことに第4番は力感に満ち、「ギリシャの乙女」を見るつもりで聴くと、度肝を抜かれるような激しさをもっているので、誰しもが驚くだろう。
それまで優美な曲といわれていたこの作品を、根本からくつがえすような、圧倒的な迫力のライヴ録音である。
ただ残念なのは、ライヴとはいえオーケストラが躓いている箇所(第4楽章)があり悔やまれること。
第7番も、推進力が素晴らしく、リズムを強調し、切れ味よく、細部にまで神経と血が通い、しかも流麗かつ雄渾で、洒脱さにも欠けない。
聴いていて血わき肉おどり、その華麗さにまばゆい思いすらするし、まさに聴く者を音の渦巻きの中に引き込んでゆく名演といえよう。
ただ劇場的、演劇的効果を狙い過ぎているのがやや難か。
ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング
フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室。