2009年09月11日
ムーティのヴェルディ:椿姫
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ムーティ指揮フィルハーモニア管は、スコットのヴィオレッタ、クラウスのアルフレード、ブルゾンのジェルモンで、スコット=クラウスというヴェテランコンビが絶妙の歌唱を聴かせ、またムーティが劇的な情熱を感じさせる指揮で、いかにもイタリア・オペラの醍醐味を味わわせる。
ムーティの指揮は、ヴェルディの剛の部分を見つめた厳しい演奏で、このオペラが豊かで新鮮な内面的ドラマの世界を目指したヴェルディの画期的な意欲作だったということを、明確に立証し、強調している。
2人の主役が実に素晴らしい。2人の息の合った歌唱を聴いていると陶然としてしまう。
スコットのヴィオレッタは、女らしいやさしさと悲しみの陰影に満ちた豊かな表現の中に、ヒロインの悲劇的な姿をくっきりと歌い出している。
そしてクラウスの磨き上げられた声とスタイリッシュな歌唱も見事としかいいようがない。
ブルゾンのジェルモンも、真情溢れる父親の心境を吐露して、聴く者の涙を誘わずにはおかない。
またここではムーティの指揮が実にうまく、彼は、歌手たちをのびのびと歌わせながら、情感豊かに仕上げている。
このあたり、イタリアの指揮者ならではの味である。
特に、彼の巧みな演出の光る第3幕はすぐれた演奏だ。
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