2009年09月24日
クリュイタンスのラヴェル
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クリュイタンスのラヴェルについては、「パリ音楽院管弦楽団とは」の項でも述べたが、特別な魅力のある名盤なので、改めて記す。
ここに聴くクリュイタンスのラヴェル解釈は、とても垢抜けしており、エレガント。
力強さは充分にあるものの、力みすぎるようなことがないし、デリケートな部分はたいそうデリケートに対処しながらも、弱々しくなってしまうようなことがない。
ラヴェルのコンテクスト固有の、気むらな感じで突如として流れが変わってしまうようなところへの対応の仕方が、少しも不自然さがなく、スムーズ。
おしゃべりになりすぎたりせず、それでいて必要なことはきちんと語り尽くしている。
パリ音楽院管弦楽団の個性を巧みに駆使しており、音色が自在で、多彩。
耳にキラキラとするような部分と、抑えたような部分とのバランスがよい。
どの曲の演奏においても、随所に出てくる管楽器のソロがたいそう効果的で、うまく演出されているという感じだ。
指揮者にとっても、オーケストラにとっても、ラヴェルの音楽が無理なく血肉化していると思える演奏内容である。
全6枚のCD、そのいずれからも洗練されたラヴェルを聴くことができるといえよう。
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