2009年09月28日

バーンスタインのマーラー:交響曲全集(新盤)


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



バーンスタインのライフ・ワークともいえる2度目のマーラー/交響曲全集で、晩年の雄渾な芸術の記録である。

1960年代にニューヨーク・フィルほかと完成した最初の全集も、バーンスタインのマーラーに対する共感と情熱がストレートに刻まれた画期的な仕事であったが、晩年の巨匠がその心血を注いだこの全集の表現は、いっそう深く充実し、豊かなスケールをもっている。

第1,4,9番がコンセルトヘボウ、第2,3,7番がニューヨーク・フィル、第5,6,8,10番がウィーン・フィルと3つの名門オーケストラを振り分けているが、オーケストラの性格を見極めた上での選曲もさすがに的確であり、バーンスタインも各団体の特質を最高度に生かして、円熟の極みにある圧倒的な演奏を築いている。

全体的に作品の本質に迫った主情的かつ個性的な表現で、必然的にとられた遅めのテンポが劇的な起伏の大きさと豪快さを生み、聴き手を圧倒せずにはおかない。

晩年のバーンスタインの特徴でもあった幾分遅めのテンポによる演奏は、マーラーへの熱い思いと自信をそのまま音にしたように、きわめて大きなうねりと劇的な起伏に富み、しかも、強くしなやかな集中力をもった表現は、細部まできわめてデリケートに磨かれ、深く彫りなされている。

いずれもその曲のベストに位置する演奏ばかりだが、中でもニューヨーク・フィルとの第3番やウィーン・フィルとの第5番などは、畢生の名演といってよいだろう。

その突然の死のために全曲を録音することができず、第8番と第10番のアダージョは1970年代にウィーン・フィルと収録したビデオ用の音源が使われているが、その熱い演奏も圧倒的な感銘を呼ぶ。

この巨匠のマーラーへの情熱とともに、その芸術と人間性のすべてが注ぎ込まれた記念碑的な全集である。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 02:21コメント(0)トラックバック(0)マーラー | バーンスタイン 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ