2009年10月06日

カラヤンのワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」


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カラヤンが珍しくベルリン・フィルやウィーン・フィル以外のオーケストラと録音したのが、この《ニュルンベルクのマイスタージンガー》だ。

録音当時の1970年は、ドイツは東西2国に分断されていた。

その東独を代表するドレスデン・シュターツカペレの持つ古雅な音色こそ、ベルリン・フィルやウィーン・フィルではなく、カラヤンがこのオーケストラを録音に採用した最大の要因だろう。

もし、ここで手兵のベルリン・フィルを起用していたとしたら、その演奏は、よりゴージャスな響きのインターナショナルなキャラクターを持つものになっていただろう。

中世ドイツの健全な市民精神を描き上げたこの作品にふさわしい音色を持ったこのオーケストラを、カラヤンは敢えて起用した。

その成果が、ここに見事に記録されている。

演奏は、この人一流の演出巧者なもので、中世ドイツの市民の生活と複雑な人間感情とを鮮やかに描出している。

このあたり、いかにもカラヤンならではの手腕だ。

歌手陣は、当時の最上の顔ぶれが揃えられている。

ユニークなのは、ヘレン・ドナートのエヴァ。通常この役の歌手よりもリリックなドナートは、エヴァの可憐さをよく表現している。

若き日のルネ・コロのヴァルターも素晴らしい。ザックスとの声の対比としての若々しさを、美声の極みを示すコロは見事に描き出している。

キャリアの頂点で早逝した名バス歌手リッダーブッシュによるポーグナーも、人間味に溢れた名唱として忘れ難い。

テオ・アダムのザックス、エヴァンスによるベックメッサーは、個性の強い歌唱で、好悪を分けるかもしれない。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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