2009年10月08日

ショルティ&シカゴ響のマーラー:交響曲全集


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ショルティはこの全集の録音には14年を費やしているが、どれも素晴らしく高い水準で一貫している。

ショルティは、きわめて明快な表現で、緊張感にあふれた演奏を行っている。

新古典主義に根ざしたショルティの音楽は、客観性を保ち、スコアの指示を忠実に守り、あまり粘らず、情緒におぼれることもない。

オーケストラの抜群の技量がぞんぶんに発揮されており、いかにもショルティらしい現代的な感覚の演奏だ。

ショルティよりも6歳若いバーンスタインの、ロマン主義的色彩が濃厚なマーラーと、よい対照を成している。

ショルティ一流の、きわめて精緻で、鋭い表現できちっとまとめあげているが、そのなかにも、楽曲のこまやかなニュアンスを巧みに表出しており、ショルティの円熟味が感じられる。

美しく、デリカシーに富んだ演奏でもあり、音色の微妙な多様さ、各パートの微妙なニュアンスの表出、それらが交錯して完璧なオーケストラの美を聴かせる。

一種の正確さとマーラーの美が厳しく引き締まった音楽を作り上げており、随所に示された繊細な感性とロマンの美は、ショルティの音楽的円熟の証明である。

意志的な力とコントロールで均衡感の強い音楽を組み上げているが、同時に自在な呼吸に支えられた豊かな表情があり、成熟を感じさせる演奏だ。

おどろおどろしいマーラー、官能的で、表現が粘りがちになる情念的マーラー、やたらとネクラに、諦め顔のマーラー等々、既成のマーラーでは物足りなくなった向きには、ショルティのマーラーはまことに爽快に感じられる。

マーラーを古典として眺め、そこに自然な音楽像を作り出した感動的名演をいえよう。

シカゴ響の力強くダイナミックな合奏力と、録音の素晴らしさも特筆すべきものだ。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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