2009年10月18日
クレンペラーのシューマン:交響曲全集
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クレンペラーはシューマンの書いたスコアを補正しながら、美しさをより美しくしようとしている。
いったい、厳しくいかめしいはずのクレンペラーがシューマンになると(メンデルスゾーンも同様)、どうしてこのように、ロマンティックな情緒にあふれた演奏をするのだろう。
第1番第1楽章と第3楽章の快い音の流れとその情緒とは、そのクレンペラーの共感の賜といってよい。
第4番はさらに情緒の起伏が大きい。
深く沈むような演奏の後に、激しく波打ちながら、息づまるような最後のプレストに盛り上げてゆく演奏には、堂々としたクレンペラーの音楽がある。
「ライン」はゆっくりと歌ってゆくのびやかな表現で、繊細に愛情をもって語っているような親しみを覚える。
第2楽章のスケルツォはいかにもライン湖畔に遊ぶ思いである。
作曲当初「ラインの河の朝」と題したいわれがわかるようだし、ゴシック風の構成を思わせる第4楽章ものどかで、ドイツ人の信仰というよりは、まじめな生活の喜びを感じさせる雰囲気をもった演奏である。
造形感に冴えをみせた第2番も悪くない。
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