2009年10月20日

アルバン・ベルクSQのシューベルト:「死と乙女」(新盤)


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アルバン・ベルク四重奏団の再録音だが、これを聴くと、1990年代に入ってからの彼らの演奏がいっそう円熟すると同時に、表現に自由な精神が、より強く反映されてきていることが感じられる。

この曲はシューベルト晩年の作品だけに、とかく悲劇的な性格をフィーチュアして解釈されるが、アルバン・ベルク四重奏団は劇的な性格と音楽の豊かさを結びつけ、さらに作曲家が室内楽でも追究した交響的な書法を完璧に再現している。

第1楽章の冒頭を聴くだけでも、アルバン・ベルク四重奏団がただの四重奏団に見られない豊かな表現力をもっていることがわかる。

第1主題を構成する2つの要素(トゥッティによる激しい楽句とやさしく愛撫するような楽句)を鮮やかに描き分けている。

これを聴いて、死の2つの面(厳しさとやさしさ)を否応なしに聴き手に印象づける。

これは、彼らの表現に誇張がないだけに、いっそうの説得力をもたらす。

第2楽章における各変奏の性格を描き分ける点も、アルバン・ベルク四重奏団は他の四重奏団の追随を許さない。

ひとつひとつの変奏が、あたかも完結した物語のように感じられる。

これは、アルバン・ベルク四重奏団のシューベルトの音楽に対する強い共感(ウィーンの伝統を引き継ぐといえるかもしれない)と、円熟した表現力が生み出した演奏であり、この曲の最高の演奏といえるだろう。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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