2009年11月20日
マッケラスのヤナーチェク:マクロプロス事件
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国際レコード批評家賞受賞盤。
ヤナーチェクの9つのオペラのなかでも、オペラの通、あるいは好き者的なプロの間で最も評価が高いのがこの第8作。
その音楽は、彼のオペラのなかでも最も伝統的なオペラの在り方に背を向けたもので、ヤナーチェクとしては珍しく表現主義の音楽への歩み寄りも見られる。
ここでもマッケラスが、ウィーン・フィルの表情豊かな演奏と配役の充実に助けられて、他の全曲盤を寄せつけない。
ウィーン・フィルの最美の音質と、最高の音楽的ニュアンス、そしてマッケラスの作品の持つ独特の世界を美しく幻想的に描き出してくれる指揮が素晴らしい。
歌手陣ではゼーダーシュトレームの入魂の歌唱が、マッケラスの路線と完全な一致を示した名唱である。
ゼーダーシュトレームのヒロインは、すでにこの不老不死の霊薬の実験台にされて、300年以上生き続けることになったオペラ界の花形という特異な役を舞台で何ヶ国語で歌った末に原語挑戦した曲。
その役づくりは規範とすべきものであろう。
ドヴォルスキーの情熱的な歌唱も聴きものだし、チェコのヴェテラン、ジーテクもそのキャリアの重みを感じさせる味わいを醸し出している。
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