2009年12月01日
グリュミオー&デイヴィスのモーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集
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いかにもグリュミオーらしい艶美な音色と、軽快なリズム感の光った名演である。
この人は、ヴァイオリンの名器を数多く弾きこなしてきたことでも知られており、ここでは「前ジェネラル・デュポン」というストラディヴァリウスを使って弾いている。
そのせいか、このモーツァルトは本当に華麗で美しい音色をしている。
まるで春の夜の雨に濡れた舗道が光り照らされているかのようだ。
もしくは澄み切った青空のような音と喩えることもできよう。
グリュミオーの新鮮な音と表現は、モーツァルトにぴったりである。
しかもリズムが良いため、いっぱいに歌う箇所でも旋律線が少しも崩れず、それが音楽の清潔さを呼んでいる。
テクニックも見事で、自在に弾きながら洗練されている。
卓抜な技巧で、彼の十八番としている作品のひとつを演奏しているだけに、聴いたあと、すがすがしく爽快な気分が残る。
美音家のグリュミオーだけに、モーツァルトの音楽の典麗優雅な気分を、巧妙に表出している。
軽快でリズミカルな表現も抜群だし、抒情的でロマンティックな旋律の歌わせ方にもひかれる。
デイヴィスの指揮も含め、これほど音色も演奏もモーツァルトそのものといって良い録音は他に絶対に無い、と言い切ってしまいたいほどである。
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