2010年02月08日
パールマン&レヴァインのモーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集
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パールマンとレヴァインという同一世代の顔合わせで演奏様式の統一がはかられ、素晴らしい演奏になっている。
パールマンとレヴァインはほぼ同世代にアメリカに育った音楽家で、どこか共通の気質を持っており、それがモーツァルトの音楽の底に流れる個性と一致して、見事な演奏を生み出している。
モーツァルトの音楽のもつ優美な趣を、完全に身につけているウィーン・フィルのバックだけに、パールマンは思い切って自分の音楽をつくりあげ、流麗に弾きあげている。
パールマンはグリュミオー同様、すこぶる美麗な音色の持ち主で、それに加え曲想の変化を巧みにつかみ、微妙に音色を変化させている。
パールマンの美しい音、それは単に感覚的な美しさだけでなく、緻密な音質と滑らかな響きをもつ。
音色が感情の動きに応じて変化し、演奏も自然な流れの中で細かく変化する。
パールマンは一分の隙もないと同時に、余裕が十分あり、それが演奏に豊かな、落ち着いたムードを与えている。
ここでは、あざやかなテクニックとともに、そうしたこまやかな音楽づくりも見事で、モーツァルトの演奏家として高い評価を得ているレヴァインの好伴奏に支えられ、のびのびと、活気をもって表現しているのがよい。
レヴァインの指揮はすっきりまとめており、オケの柔らかな響きを生かして、力とエネルギーを引き出している。
明確なフレージングで、かなり引き締まった演奏をしているが、堅さは少しもない。
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