2010年04月14日

ジンマン&アップショウのグレツキ:交響曲第3番「悲歌のシンフォニー」


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「お母さま、どうか泣かないでください」とソプラノが淡々と歌う世にも美しいアダージョ楽章を持つ全3楽章1時間近い交響曲。

1992年12月、ポーランドの前衛作曲家ヘンリク・グレツキが17年も前に書いた交響曲を録音したこのアルバムは、突如、イギリスのポップスのヒット・チャートにランク・インした。

作品は1970年代半ばに書かれたものだが、1990年代になってドーン・アップショウが歌うこの美しいアダージョ楽章がラジオから繰り返し流れたことから、ヨーロッパを中心として世界的大ヒットとなった。

ちょうど"癒しの音楽"の流行ともあいまって、大きくクローズ・アップされた形である。

ペルトと同じく、現代音楽専門の評論家や作曲家たちの頭を飛び越えて直接聴衆の心を捉えてしまった稀有の1枚である。

ポーランドの売れない前衛音楽の作曲家だったグレツキは、この1枚で20世紀後半を代表する現代音楽作曲家にのし上がり、以後ペルトと並んで「新しい現代音楽」の代名詞になったほど。

ほかの録音との違いは、アップショウの透明な声がことばの悲劇性をいっそう際立たせた点にある。

3楽章とも戦争にまつわるポーランドの女性の哀しみを綴った歌詞をソプラノが歌う独唱を伴っているのだが、特に第2楽章の「お母さま、どうぞ泣かないでください」の一節は涙を誘う。

ロンドン・シンフォニエッタの演奏も強弱ををすっきりと整えて、ぐっと洗練されている。

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classicalmusic at 18:34コメント(0)トラックバック(0)ジンマン  

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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