2010年03月30日

I・フィッシャーのブラームス:ハンガリー舞曲集


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都会的スーツに身を固めた民族舞踊ではなく、土の匂いのする民族舞踊を体験させるのがこれ。

ハンガリーの指揮者イヴァン・フィッシャーは、全21曲をそのオリジナル精神とスタイルにまで遡り、ハンガリー人としての血と心と技とをもって再現することによって、まったく新しい作品の姿を導き出している。

基本的にはオーケストラの演奏だが、ジプシー・ヴァイオリンやツィンバロンなども加えて作品の姿、形が一変しているし、装飾的かつ即興的なカデンツァも挿入してラプソディックでもある。

その結果一段と華麗で、同時に鄙びた味わいにも富む演奏を披露、額縁に入った「ブラームスの名曲」といったイメージを払拭、普段着のハンガリーの調べを堪能させてくれる。

それは何よりも自由で、人情味豊かだし、情緒の変化と起伏も色鮮やかで、1曲1曲が実に個性的である。

フィッシャーが盟友コチシュとともに1983年に創設したブダペスト祝祭管弦楽団も自国の調べを前にして一段と輝いている。

無理や強引さなど微塵もないのに華やいだムードがあり、しかも情が深く、ポルタメントも利かせた演奏が熱い。

もちろんジプシーの家系を引き継いできたレンドヴァイの泣かせるソロ、ツィンバロンのエケレシュの手になる超絶技巧も秀逸だ。

ブラームスの《ハンガリー舞曲》の原点はこのアルバムにあり、それはロマの人々によって引き継がれてきた喜怒哀楽の感情に私たちを直接結びつける他にない贈り物である。

原石は細工を施された宝石よりも美しい…そんな出会いに誘われるアルバムと言ってもよいであろう。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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