2010年03月03日

ゼルキン&セルのブラームス:ピアノ協奏曲第1番&第2番


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男性的な堂々としたゼルキンのピアノと、精緻なセルの指揮による演奏。

押しても引いてもビクともしない強固な造型を備えており、それはセルの強い統率力とゼルキンの厳しい意志の力が生み出した結果である。

ゼルキンは含みのない武骨さと力いっぱいの打鍵によって、男性的で堂々たるブラームス像を奏でており、音楽を細部まで鮮明に満喫できる。

しかもどこかゆとりがあり、豊かな情感や寂しさなども頻出して、表現をいっそう多彩なものにしている。

セルの指揮は緻密なニュアンスが美しい。

ブラームスの2曲のピアノ協奏曲はオーケストラが重要な役割を担っていて、指揮者とオーケストラがうまくないと映えない曲になってしまう。

その点ではバックハウスとベーム=ウィーン・フィルが名演とされているが、このブラームスの作品としてはあまりにも重厚すぎる。

その点、R.ゼルキンのまさに誠実で、しかも逞しい熱演と、セルとクリーヴランドの、これも飾らない北ドイツ風の重い演奏は、この作品の真実の姿を響きにしている名演である。

バックハウスやツィマーマンの演奏は最初に聴いたときは驚くが、2度、3度と聴く気になれない。

ゼルキン&セルの演奏は聴くたびごとに演奏の巧みさを発見する。

ブラームスにしてはキッパリ物を言い過ぎると思う人もいようが、この頑固オヤジ同士の一徹さもまた尊い。

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コメント一覧

1. Posted by 水口 峰之   2010年03月07日 16:56
こういうタッチこそ、ブラームスの音ですね。
ゼルキンの氷のような透明感と厳しさを併せ持つ、この演奏を聴くと、思わず背筋が伸びる思いです。
重たくて暗い勘違いブラームスが多い中、自分としては範としたい演奏例です。

ただ、これに比べるとオーケストラに透明感や音色感が乏しいのが惜しまれます。指揮者の解釈の問題でしょうけれど…。良いとか悪いとかでなく、好みの問題なんですけどね。やはりブラームスの管弦楽演奏は難しいですね。
2. Posted by 和田   2010年03月07日 19:24
人それぞれのブラームス観があり、万人を満足させる演奏というのはなかなか難しいんでしょうね。
定評あるバックハウスの2番はシューリヒトと共演している方がベームとの録音よりも好きです。
シューリヒトの指揮は敏感なリズムを基本に、歌と、緊張力と、厳しさに貫かれていて、ウィーン・フィルの素晴らしい特色をうまく引き出していると思います。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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