2010年03月04日

ワルター&コロンビア響のブラームス交響曲全集&管弦楽曲集


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「第1」は驚くほど精気のみなぎった演奏だ。しかし内部には枯淡ともいうべき孤独感があり、堂々とした風格が示されている。

そこにはワルター独自のあたたかさとのびやかな歌と、ひたむきな推進力と緊張感があり、豊麗なロマンティシズムがすべてを支えている。

これは歴史的な演奏の記録である。

「ハイドン変奏曲」は整った構成で各楽章が入念に処理されており、格調の高い演奏だ。

「大学祝典序曲」は温雅で明朗、祝典的な華やかさが快い印象を与える。

「第2」はオーケストラの人数が少ないためか、響きの量感に不足している。

ワルターの指揮もやや生気に欠ける感があるが、それでも旋律はふくよかに歌い、ドイツ・ロマン主義の精髄を伝える。

後半の2つの楽章では率直に感興を盛り上げるが、造形には全く無理がない。

「第3」もオケの編成が少ない感じがあるが、CD化で音色がまろやかになった。

ワルターの指揮も平衡感が強く、それぞれの楽章の性格が判然と描き出されている。

「第4」は、作品の抒情性を豊かに引き出した演奏で流麗この上ない。

特に第2楽章のなぐさめにみちた暖かい表現は印象的で、後半の2つの楽章も力強い。

ニュアンスの美しさも特筆に値するが、終曲では音構造が明確に表現され、単なるロマンティシズムを突き抜けた境地を示す。

「悲劇的序曲」は純音楽的な表現。やや遅めのテンポで朗々と旋律を歌わせたもので、情感を大切にしながら、流れの豊かな演奏を行っている。

こうした曲を聴くと、ワルターのブラームス観というのものをはっきりとうかがうことができる。

「運命の歌」は老ワルターの、温かな人間味と、やさしさが伝わってくるかのような、慰めにみちた演奏である。合唱団は技術的にも優れたものとはいえないが、ワルターの棒によく応えて、感動的な歌唱を行っている。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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