2009年09月18日
ライスター&フェルメールSQのブラームス:クラリネット五重奏曲
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ライスターのクラリネット、フェルメールSQが、流暢で見事な演奏を聴かせる。
ライスター3度目の録音で、今回はアメリカのイリノイ大学の教授達によって組織されたフェルメールSQとの共演。
ライスターは人も知るベルリン・フィルのソロ奏者だった。その超絶的なテクニックと高い音楽性は定評がある。
現代最高のクラリネット奏者といわれているだけに、その円熟した、彫りの深い表現は見事だ。
ライスターはこの曲を得意中の得意としているが、前2回に比べよく歌い、一段とニュアンスにとんだ表情豊かな演奏となっている。
ライスターは細みの音で表情豊かに歌って聴かせるところなど、さすが堂に入っている。
ブラームスの晩年の作品にしては、若々しくあり過ぎるという非難もあろうが、テクニックの流暢さと音楽性の高さは、他の追随を許さぬ説得力がある。
ここでも、この作品のもつ寂寥感を、しっとりと落ち着いた響きで、悲しいまでに美しく旋律を歌わせながら表現している。
フェルメールSQのアンサンブルも、緻密で優れているが、音楽の練れ具合がもう一歩で、演奏が過熱しすぎたところがあったのが惜しい。
総じていえば、ブラームス晩年の淋しさを強調する演奏となっている。
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