2009年10月03日
クリュイタンスのドビュッシー:ペレアスとメリザンド
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クリュイタンスは、ドビュッシーの管弦楽曲で優れた演奏を聴かせてくれたが、《ペレアスとメリザンド》でも音楽の微妙な響きを見事に再現している。
演奏は、申し分なく美しい。
クリュイタンスの指揮も絶妙で、声に沿って静かに流れ続けるときの見事に抑制された表現も聴きものだが、数多い間奏の気分のもたせ方もうまい。
微かなアクセントで流れてゆく声にオーケストラが繊細な色彩を重ねてゆく。
構造の隅々まで神経の行き届いた彼の解釈は、カタストロフに向かう劇と音楽の緊張感を、自然で美しい流れをもってつくり出している。
フランス語の美しさをいかした歌手達、ジャンセン(T)、スゼー(br)、ロス・アンヘレス(S)、コラール(Ms)など、当時第一線歌手の好演も忘れ難い。
特にジャンセンはうまい。
スゼーも役の雰囲気が出ている。
デ・ロス・アンヘレスは声の美しさと精妙なテクニックを豊富に聴かせる。
フランス国立放送管弦楽団の繊細な音色も魅力の一つである。
モノーラル録音ながら、この曲の最高の演奏といえよう。
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