2010年04月30日

ガーディナーのバッハ:マニフィカト/カンタータ第51番


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《マニフィカト》という名曲がカンタータやマタイ受難曲、ロ短調ミサ曲ほどに聴かれていないとしたら残念だ。

前者ほどに名演盤が多くないからだろうが、神の子を宿したマリアの神への感謝と賛美を表す《マニフィカト》こそ当時最も親しまれた宗教音楽であり、もっと知られてよい。

そうした中で、このガーディナー盤はこの曲の決定盤といえるほどの名演奏を聴かせてくれる。

この「ニ長調」版の冒頭に響くD管トランペット他多くの管楽器とティンパニを伴う開始音楽は、管弦楽組曲に勝るとも劣らない素晴らしい響きだ。

これはガーディナーのフィリップスへの初録音。いわゆるオリジナル楽器やそのコピーを使った演奏で、ピッチも半音ほど低い。

しかし、そこから引き出されるバッハ像はいかにもすっきりとまとめられた現代的なもので、その多くは驚くほど速めのテンポに由来している。

「マニフィカト」における歌唱は平均的水準だが、モンテヴェルディ合唱団のコーラス〈私の魂は主をあがめ(マニフィカト)〉に続く第2曲以降でアージェンタのソプラノが清澄に響きわたる。

第3曲でオーボエ・ダモーレに導かれて歌う〈この主のはしためにも〉は感動なしには聴けない。

カンタータ第51番「もろびとよ歓呼して神を迎えよ」におけるエンマ・カークビーが清澄な声で端正な歌唱を聴かせてくれる。

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