2010年03月21日

ドラティのドヴォルザーク:スラヴ舞曲集


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ハンガリー出身のドラティは、民族色の濃い作品の演奏を大変得意としていた。

そうした彼の指揮したこの《スラヴ舞曲集》は、力強く活気に溢れた曲と抒情的な美しさに満ちた曲との対比が見事で、大変聴き応えがある。

ドラティはこの曲の千変万化する曲想の特性をよくつかみ、実にうまく処理しており、民族的な情感と逞しさが見事に調和している。

ドラティは、決してスター的な存在ではなかったが、玄人好みのする名匠であり、聴き込むほどに味わいが深まる得難い名演によってファンの根強い支持を得ていた。

そして、この《スラヴ舞曲集》は、オーケストラの巧みなコントロールと表現の美学のグレードの高さといった観点から、この指揮者の持ち味が十二分に発揮された演奏になっている。

ドラティは、ロイヤル・フィルから持てる可能性をフルに引き出し、強靭で密度の高いアンサンブルを実現させているが、そこで表現されているひとつひとつのスラヴ舞曲は、それぞれの舞曲としての特徴が鮮やかに把握されているだけでなく、瑞々しい生命感情や生き生きとしたエネルギーに溢れる鮮烈なアピールを放っている。

ドラティのアプローチは、作品独特の土俗性を尊重しながら、そこに秘められた高度で普遍的な芸術性をも浮き彫りにすることに成功を収めており、恐るべき読みの深さを印象づけているのである。

この曲には名盤が多いが、民族的な情感豊かなこのドラティの演奏も、特に優れたもののひとつに数えてよいだろう。

なお、このディスクに一緒に収められている《アメリカ組曲》は、滅多に聴くことのできない作品だけに、なかなか考えられた選曲だ。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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