2010年09月08日

テンシュテットのR.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」/交響詩「ドン・ファン」/4つの最後の歌


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「ツァラトゥストラ」は冒頭の部分からしてひきつけられる。

ゆったりとしたテンポ、幅広く奥行きのある音づくり、そして堂々とした骨太の押し出しなどは、いかにもテンシュテットらしい表現だ。

各フレーズの意味をじっくりとかみしめながら指揮しているといった感じで、その慎重ぶりがよくうかがえる。

有名な冒頭部分のあと、弦楽器が重層的に折り重なる部分は、適度なねっとり感もあって、特に印象的だ。

今日、R.シュトラウスのこうした作品はオーケストラの技量をデモンストレーションする場と化している。

やたらに多くの楽器を使い、音色はいろいろ出るし、音量は大きいし、高度なテクニックを要求するので、腕自慢にはもってこいだからだ。

でも、メタリックな演奏ばかりが幅を利かせているのは困る。

近年はアメリカだけでなく、ドイツのオーケストラまでそう演奏するようになってしまった。

だが、テンシュテットの演奏で聴くと、「ツァラトゥストラ」もドイツ・ロマン派の嫡子であり、ベートーヴェンからあと、ブラームスとかシューマンとかを経過してできあがった音楽なのだなとよくわかる。

この演奏は終始開放的、楽観的である。欲を言えば、健康的にすぎ、例えばケンペがR.シュトラウスを指揮した時のような、陰影の変化に乏しい。

とはいえ、オーケストラの力をめいっぱいに引き出し、聴き手を音響の大海原で遊ばせながらも、単なる娯楽に終わらない点、この曲でも特に注目してよい録音だと思う。

「ドン・ファン」についても同様のことがいえるが、この曲の場合はさらに若さと情熱のたぎりを聴くことができる。

少しばかり健康にすぎるかもしれないけれど、ポップの「4つの最後の歌」も聴き応えのある出来ばえだ。

彼女の「R・シュトラウス歌い」としての豊富なキャリアが、あますところなく示されている。

艶のある、のびやかな歌声が印象的だ。

テンシュテット指揮ロンドン・フィルのサポートも骨のあるところを示している。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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