2010年05月01日
スーク&ホレチェクのドヴォルザーク:ヴァイオリンとピアノのための作品全集
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チェコの名ヴァイオリン奏者ヨゼフ・スーク(1929年生まれ)は、ドヴォルザーク直系の音楽家である。
同姓同名の祖父も優れた名ヴァイオリン奏者だったが、ドヴォルザークの娘と結婚しているから、ドヴォルザークは曾祖父になる。
スークは決して民族色を強調しようとはせず、民族的な要素に安易に寄りかかる演奏を避けているかのようだ。
その結果、上品な音楽が生み出されている。
しかしそこには自然に滲み出てくる民族の情感、民族の詩情があり、それを聴き手に訴えかけずにはおかない。
ことに《4つのロマンティックな小品》はスークの最愛の作品で、ただ単に作品を美しく再現していく誘惑から脱して、作品とより一体感を強めた結果としての名演を聴かせてくれる。
「ラルゲット」の得も言われぬ哀しさ、切なさなど、以前の演奏では聴くことのできなかった境地であり、円熟の賜と言いたくなる。
ボヘミア音楽の真髄を、また純度の高い気品のある演奏を生むには何が必要かを、このディスクは教えてくれる。
ドヴォルザークはチェコのシューベルトとたとえたくなる。ことに温かい室内楽にはそうした名作が数多い。
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コメント一覧
1. Posted by yoshimi 2010年05月13日 22:56
こんにちは。スークのドヴォルザーク小品集は、歌いまわしやリズムがとても馴染みやすくて良いですね。
スークの演奏に慣れてしまっているので、他のヴァイオリニストで聴くと、物足りなく感じてしまいます。
スークは、若いころにホレチェク、後にハーラと小品集を録音してますが、肩の力の入り具合が違っていて、ホレチェクとは意気込みやテンションの高さを感じますが、ハーラとの録音はやや穏やかで伸びやかさと余裕を感じます。
大したことではないのですが、写真のCDはホレチェクと録音した旧録音の方で、一般に聴かれているのはこの国内盤ですね。
ハーラとの録音は輸入盤で出ていますが、在庫切れで入手しにくいことが多いです。
スークの演奏に慣れてしまっているので、他のヴァイオリニストで聴くと、物足りなく感じてしまいます。
スークは、若いころにホレチェク、後にハーラと小品集を録音してますが、肩の力の入り具合が違っていて、ホレチェクとは意気込みやテンションの高さを感じますが、ハーラとの録音はやや穏やかで伸びやかさと余裕を感じます。
大したことではないのですが、写真のCDはホレチェクと録音した旧録音の方で、一般に聴かれているのはこの国内盤ですね。
ハーラとの録音は輸入盤で出ていますが、在庫切れで入手しにくいことが多いです。
2. Posted by 和田 2010年05月14日 14:13
yoshimiさん、ご指摘の通り、ここに採り上げた盤は旧盤のホレチェクとのものでした。訂正します。
ドヴォルザークの室内楽には優しい人柄が滲み出ており、ひときわ魅力的ですね。ヴァイオリンはドヴォルザークの身近な楽器でしたし、ドヴォルザークは何よりも友人たちとのアンサンブルを楽しみとしていた作曲家でもあり、名作が残されました。
演奏に関してはyoshimiさんのコメントでほとんど言い尽くされています。
ドヴォルザークの室内楽には優しい人柄が滲み出ており、ひときわ魅力的ですね。ヴァイオリンはドヴォルザークの身近な楽器でしたし、ドヴォルザークは何よりも友人たちとのアンサンブルを楽しみとしていた作曲家でもあり、名作が残されました。
演奏に関してはyoshimiさんのコメントでほとんど言い尽くされています。