2010年04月18日
ベームの「魔笛」
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1964年の、ベームにとって2度目の録音で、造形のしっかりとした極めて完成度の高い、規範的な名演である。
そのドイツ的な骨太の表現はいかにもベームらしい。
きびしい造形的な表現のなかにもメルヘン的な素朴さと、伸びやかなファンタジーを失わず、複雑な内容のすべてを的確に語り尽くしながら、格調と統一も失っておらず、真にドイツ的なジングシュピールの世界を作り上げている。
しかもこの人の演奏にはえもいわれぬ風格があり、そうしたところに強くひかれる。
この演奏は、まず何といってもカール・ベームのモーツァルトの音楽の正統的ですぐれた解釈がその基本になっているが、そのほかにも多くのすぐれた点がある。
まず全体の構成からいうと、音楽の間に入れられるセリフの部分が簡潔に、しかも必要かつ充分であることが挙げられる。
次に歌手では、タミーノ役のヴンダーリヒがすばらしく、若くして亡くなったこのテノールの貴重な録音であること、パパゲーノ役のフィッシャー=ディースカウはやや真面目さを感じさせるが、表現力は抜群で、最後のパパゲーナとの二重唱も絶品である。
ピータースの夜の女王の弱さが気になるが、その他の歌手たちはいずれも粒揃いで、とくに重唱の部分のアンサンブルの良さにも注目される。
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コメント一覧
1. Posted by klavierchan 2010年04月19日 18:04
TBありがとうございました。
ベームの魔笛も機会があったら見てみたいです^^
ベームの魔笛も機会があったら見てみたいです^^
2. Posted by 和田 2010年04月19日 18:31
klavierchanさん、コメントありがとうございます。
残念ながら、ベームの「魔笛」の映像は残されてないようです。
残念ながら、ベームの「魔笛」の映像は残されてないようです。