2011年05月09日

カラヤン&ベルリン・フィルのドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」&第8番(EMI盤)


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1980年代のウィーン・フィルとの録音も確かに素晴らしいのだけれど、カラヤンのドヴォルザーク演奏の典型的な表現は、その前のベルリン・フィルとの録音の方がはっきりしている。

あるがままに、という姿勢が全然なく、すべてをつくり込んだ、ある意味ではとても強引な演奏だ。

もしも、この曲にボヘミアの作曲家のどこか牧歌的な味わいを求めるとするなら、当てが外れることになる。

しかし、先入観を捨て、指揮者の美学、時代の美学の反映をそこに聴きとろうとするなら、このカラヤンとベルリン・フィルの演奏は理想的じゃないだろうか。

ことに「新世界より」はカラヤン得意の曲であるだけに、演奏には寸分の隙もなく、ベルリン・フィルの優秀な機能を駆使して、鮮やかな音楽に仕上げている。

反面、民族性の表出や古典的な造形を打ち出すことよりも、中庸の安定と演奏の洗練が重視されているようで、そのため快適な音の魅力と流暢な表情が耳に快い。

それが一種の楽天性を感じさせるのもカラヤンらしさといえるのだろう。

ドヴォルザークは田舎の作曲家なんぞじゃなく、交響曲第9番は巧みに効果を組み込んだ名曲……でもあった。

第8番でもカラヤンは、ベルリン・フィルの精巧・緻密な合奏力を駆使して、純音楽的な演奏を聴かせる。

音彩の美しさもさることながら、全曲が優雅・上品によく歌い、端正にまとめられている。

リズムは独自の浮揚性をもって躍動し、トゥッティでは十分な力感を出している。

終楽章でカラヤンは、明確なクライマックスを設定して、華麗に曲を盛り上げている。

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1. プラハ放送交響楽団の公演中止  [ Art-Millー2 ]   2011年05月09日 20:10
《プラハ放送交響楽団の公演中止》 京都コンサートホールよりお知らせが届く 此の春の楽しみが一つなくなった。地震続発、原発事故で楽団員の安全が保障できない、あるいは最上の環境で演奏できないということで、来日中止である。 予定では 指揮/クリスチャン・

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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