2010年05月27日

カラヤンのシベリウス:交響曲第4-7番&タピオラ


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シベリウス後期の交響曲は音楽史上の孤峰として論じられることが多いが、実は現代音楽界にハーモニーを取り戻した作曲家たち(ペルトやグレツキやタヴナーにいたるまで)の源流だ。

特に第6番の冒頭のモダールにふくらんでゆく静かだが感動的なコラール。あれが「無調でない美しい現代音楽」への里程標でなくて何だと言うのだろう?

そんなシベリウスの冷たいまでに美しい完璧な音楽構築物は、耽美主義と完全主義に凝り固まった1960年代のカラヤン=ベルリン・フィルのサウンドを得て至高の音楽となる。

それは北欧という一地方の風土が生んだ音楽だが、民族からも個人からも遊離してオーロラのように宇宙に飛翔する音楽。

その成果を証明する記録こそがこの1枚である。

ただ問題だったのは、CD時代になってから「第4番と第6番」あるいは「第5番と第7番」などという組み合わせで売られていたこと。

これは困ったもので、絶対LPのまま「第6番と第7番」の組み合わせであるべきなのだ。

それが今回のカップリングでは1枚目が「第4番と第5番」。2枚目に「第6番と第7番」「タピオラ」が収録されており、長年の溜飲が下がる思いだ。

冷たいまでに研ぎ澄まされた弦のコラールが遅いテンポで静かに沸き上がってゆく第6番に始まり、緻密さと勇壮さが混然一体となった幻想的宇宙がオーロラの彼方に消えて行くような第7番で終わるのでなければ意味がない。

これにさらに交響詩《タピオラ》が付いているのが最高だ。

これはまさしく「究極の1枚」であり、20世紀の音楽が達成した最も美しい成果の一つである。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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