2012年12月15日

リヒテルのショパン:スケルツォ[全4曲]/前奏曲集抜粋[13曲]


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巨匠リヒテルの残したディスクのなかで、ショパン・アルバムは数少なく、ショパンを好まなかったと思えるほどだ。

しかも、ひとつのジャンルをまとめて全曲録音しているものは珍しい。

そうした点からこのスケルツォ全曲盤は、貴重な1枚である。

リヒテルのショパンは、非常にクールで理知的であり、サロン的な甘いムードや華やかさを廃した厳格ともいえる端正さが特徴である。

4曲のスケルツォに対して、ロマンティックな華やかさよりも、端正な構築美を強調したような演奏であり、そこには、リヒテルのスケールの大きさと、堅固な構成力が生かされている。

リヒテルはショパンの表現の、刹那的な部分や過度の感情の発動を許す部分を、古典主義的な精神で極力コントロールしているが、音楽は流麗さを失うことなく、実に澄み切ったたたずまいをみせている。

彼の強い構成力と音をコントロールするテクニックなくして、このような演奏は生まれ得ないだろう。

自然体の語り口で、一見したところ淡々とメロディを紡いでいるように思えるが、実は、内面から滲み出るような、奥の深いドラマが隠されている。

この4曲のスケルツォは、ショパンの心の奥底を表現しているかのような孤高の厳しさが感じられ、まさに純度の高い芸術作品へと昇華している。

ショパンのスケルツォの持つ躍動美と深刻さという、相反する特色を、見事に融合させた演奏とも言えよう。

リヒテルの知的存在感にあふれた演奏である。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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