2010年05月25日
マルケヴィチのストラヴィンスキー:春の祭典
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「春の祭典」は、マルケヴィチが看板曲としていただけに、大変立派な演奏だ。
発表されて以来「春の祭典」の決定的名演ともてはやされてきた演奏であり、鬼才マルケヴィチが残した多くのレコーディングのなかでも、この指揮者の才能や持ち味が最も前面に押し出されたものの一つにもなっている。
いかにも苦しそうにファゴットが吹き始めるマルケヴィチ盤は、ブーレーズの原型ともいえる壮絶な演奏で、1959年時点におけるその緻密なリアリゼイションは感動的である。
設計が綿密なうえにリズムの切れ味が良く、強烈な迫力にあふれており、その緊迫感はものすごい。
マルケヴィチは巧緻をきわめた表現で、全体にややテンポを遅めにとり、あくまでも丹念に、一分の隙もなく、しかも原始的なリズムを強調した演奏だ。
切れ味の鋭さ、リズム処理の巧さ、迫力と熱っぽさに満ちたマルケヴィチの棒によくついて、オーケストラが燃えに燃えている。
恐ろしく明晰な頭脳と一寸の隙もない完璧なバトン・テクニックを合わせもったマルケヴィチのアプローチは、凄まじい集中力の持続や凝縮されたエネルギーのほとばしりもが見事なものになっており、その研ぎ澄まされた知性ととめどもない情熱の結合は、まさに圧倒的といえる作品の再現を実現させる結果を生んでいる。
現在では少し音質の古さも感じるが、これを凌ぐ名演は、私の識る限りではそれ以後出現していない。
この曲が現在のように一般に広く聴かれるようになり、また"ハルサイ"の愛称で親しまれるようになったのは、マルケヴィチとフィルハーモニアのこの演奏あたりからで、その意味でもこれは記念すべき録音だ。
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