2010年05月07日

デュトワのチャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」&序曲「1812年」


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デュトワは「悲愴」では音楽を感覚的に磨き上げることに専念しており、決して粘ることがなく、重苦しくもならず、むしろ色彩的な美感を湛えてすべてが洗練されている。

もともとロシア=ソ連音楽が得意な人だけに、非常に明快な演奏で鮮やかに仕上げている。

本来かなり深刻な状況で生まれた苦心の作であるにもかかわらず、交響曲におけるデュトワの解釈は本質的に陽性で、深刻ぶることがない。

これが作品の抒情的側面を強調する結果になり、力んだところのない自然な流れを作り出すのにプラスに働いている。

艶やかで軽い弦の響き、木管の多彩な音色と金管の輝きが、明るく華麗な音彩を作り出している。

アンサンブルも滅法うまい演奏で、スコアが隅々まで精緻に表現され、音楽の流れも自然。

とにかく美しく、耳に快く、なめらかでやさしい音楽だ。

終楽章は終始美しく鳴り、機能的にも間然するところがなく、音楽が力強く雄渾で、感傷とはほど遠い。

「1812年」も標題的なプロットを強調するのではなく、交響的で端麗な演奏が作られている。

華麗な音彩を駆使した明快な表現で、デュトワは一分の隙もない構成力と鮮麗な歌謡性をもって曲をまとめている。

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classicalmusic at 20:03コメント(1)トラックバック(3)チャイコフスキー | デュトワ 

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1. Posted by 別冊編集人   2010年05月08日 17:22
5 TB恐縮です

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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