2010年05月15日
ブレンデル&アバドのブラームス:ピアノ協奏曲第2番
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細部まで緻密のかぎりをつくし、音楽を自分のものにしきった、ブレンデルの円熟を物語る名演だ。
演奏全体の雰囲気は雄大で温かく、やや遅めに設定されたテンポによって、音楽の造形が確実に浮かび上がり、豊かな情感を生み出している。
ブレンデルは、この協奏曲を1973年にハイティンク指揮のコンセルトヘボウ管弦楽団と録音していたが、アバド指揮のベルリン・フィルという最良の指揮者とオーケストラを得て、50代後半という最円熟期に再録音したこの演奏は、さすがにすべての面で充実している。
ブレンデルはアバド&ベルリン・フィルと1986年に第1番を録音しており、それもきわめて充実した名演であるが、6年後のこの第2番は曲の違いもあるが、より落ち着いた深い味わいがある。
ブレンデルらしく細部まできわめて知的で考え抜かれた表現は、同時にブラームスの音楽への深い共感に裏打ちされ、デリケートな歌と陰翳をニュアンス美しくたたえている。
確かな造形感をもつ演奏は、前回以上に入念に磨かれ、知と情のバランスが良いし、つねに自然な流れと音楽本来の軽やかさと自由さを失うことがない。
ことさら構えたところのない演奏の伸びやかで柔軟なスケールも、いかにもブラームスにふさわしい。
ロマン的な抒情やファンタジーを綿密な考察に基づく純正な様式美のうちに包み込むブレンデルのアプローチは、強固な形式のうちにロマン的心情を盛り込んだブラームスの作品の特質に見事に適合している。
アバドがそうしたブレンデルのソロを気力充実した演奏で見事にサポートしており、冒頭のホルンをはじめ、その手厚く磨かれた響きと柔軟な表現もベルリン・フィルならではの魅力である。
アバドの指揮はことに第1楽章がすごく、内声部の力一杯の強奏が充実以上の迫力を生んでいる。
ベルリン・フィルの演奏も完璧の一語につきる。その磨き抜かれた音色美、豊かな音楽性も極上だ。
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