2011年03月26日

アッカルド&デュトワのパガニーニ:ヴァイオリン協奏曲全集


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20世紀はパガニーニのヴァイオリン協奏曲の蘇演ラッシュであった。

第3番から第6番の計4曲が、シェリングやグリュミオーなど希代の名ヴァイオリニストたちによって蘇ったのである。

そしてとどめはこのアッカルドによる全集。

彼自らも第6番の蘇演を手がける一方、全曲カットなしの完全復刻、なおかつ各曲のカデンツァは自作もしくは手を加えたものを使用するなど、"アッカルドのパガニーニ"をアピールする。

至難の技巧的パッセージをイン・テンポでズバズバ決める痛快さ、抒情的旋律線のふるいつきたくなるような歌い回しなど、質の高い演奏で肉薄している。

"パガニーニの名盤ランキングの上位の座"こそ、誰にも譲らぬアッカルドの指定席だと言ったら、偏見のそしりを免れないだろうか。

だが実際、超絶技巧が連続すればするほど、ほとんど嬉々としてそれに向かい合う姿はまさに水を得た魚といったところ。

このような技術面が際立った曲は、つい新たに出る盤に目が向きがちだけれど、当アッカルド&デュトワ盤はすでに長い間最前線の位置を保ち続けている。

それだけ彼らの音楽性が、単なる表面上のことを超えて、洗練されたよさをもっているせいであろう。

事実、パガニーニの協奏曲は、アプローチの仕方ひとつで、かなり趣味の悪いものとなりかねない要素もはらんでおり、事実、そうしたディスクもいくつかあるのだけれど、ここに聴くアッカルドとデュトワとの共同作業は、そうした心配がまるでないといっていい。

個々の要素がていねいに、音楽性豊かに配慮されていて、演奏の出来映えとして、センスがよい。

しかも、充溢した時期にあったアッカルド(録音当時、彼は34歳頃である)なので、ヴァイオリニストとしての腕は冴えに冴え、パガニーニの協奏曲をスリリングに再現するだけの力も充分に備えている。

音色も輝かしく、よく歌い、立派な演奏だ。

指揮者デュトワがとっているスタンスも好ましい。

デュトワ指揮ロンドン・フィルが、天真爛漫なまでにさっそうとバックを務めているのも、この場合正解だ。

要所を押さえたデュトワの好サポートが強力な支えになっているのも特筆すべきだ。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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