2010年07月04日
デュメイ&プラッソンのラロ:スペイン交響曲&ヴァイオリン協奏曲第1番
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交響曲となっているものの、実際には協奏曲の性格をもつ当作品は、スペイン出身のヴァイオリニスト、サラサーテからの依頼により作曲された。
スペイン色を濃厚にもつ作品をラロがかいたのは、そうした事情があったせいだろう。
だから当作品の演奏にあたっては、スペイン色との対応のしかたも大きな要素となってくる。
ここにおけるデュメイとプラッソンとは、そうしたローカル色を特に強調するようなことなく、洗練されたスタンスを保ちながら、柔軟性をもって対応しており、無理がない。
明るいトーン、素直でのびやかな表情などが効果的にいきている。
大向こうを意識するような大柄な性格ではないものの、細やかなよさをもつ内容だ。
デュメイのソロは音色が美しく、特に引き締まった高音が魅力的だ。
アーティキュレーションにも強い自信が反映され、旋律を歌わせるときには緩急の細かいニュアンスを生かしている。
このように自在で、洗練された感覚を発散するスペイン交響曲の演奏は珍しい。
協奏曲第1番では、オケののびやかな演奏とデュメイの引き締まったソロが鮮やかな対照を示し、豊かな雰囲気をもたらす。
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