2010年06月29日
カルロス・クライバーについて
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当然のことながら、演奏家の実力、人気のほどは、彼(彼女)のレコードの数と正比例する。
実力や人気があれば、レコードの数は多くなるだろうし、なければレコードだって増えるわけがないだろう。
しかしながら、この「当然のこと」にも、わずかながら例外的なケースがある。
たとえば、その典型的な例が指揮者C・クライバーのケースだ。
彼は指揮者として人気も並はずれたものをもっており、実力的にも今さらなにもいうことないほど傑出したものをもっていた。
現代を代表する指揮者を3人指折れといわれれば、だれもが彼の名前を無視することなどできないだろう。
にもかかわらず、彼の公式に認められたレコードは必ずしも多くない。10指で足りてしまうほどだ。
最近では、ちょっとした駆け出しの指揮者でも10枚のレコードくらい出しているのに、これはなんという少なさだろう。
また、彼は演奏会自体もあまりおこなわなかった。
そして、その数少ないレコード、あまりおこなわない演奏会などは、どれもが掛け値なしの超一級のものばかりであった。
そうした状況が、彼の存在感をことさら際立ったものとしていたといえよう。
彼は1930年ドイツに生まれた。父親は名指揮者エーリヒ・クライバー。
少年期は南米で過ごしたが、1950年代半ばにヨーロッパで指揮者としてデビュー。
以降は、他のだれとも比較できないような独特の歩みかたで地位を築きあげ、「指揮界にC・クライバーあり!」と名を高めた。
2004年、スロべニア中部・リティアにて没。
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コメント一覧
1. Posted by 小島晶二 2020年02月26日 09:39

2. Posted by 和田 2020年02月26日 10:42
カルロス・クライバーは、1980年代以降、おそらく日本で最も人気があった指揮者でしたが、指揮者としてははなはだ特異な性格でした。
彼にはコンスタントに仕事をしようという欲がなく、名オーケストラの監督になろうという欲もなく、ギャラは度外れに高かったけれども、かといってお金のためなら仕事をするという風でもありませんでした。
ご指摘の通り、私もオペラが最高だと思います。
『こうもり』『魔弾の射手』『椿姫』『トリスタン』『ばらの騎士』などどれをとってもそれぞれのトップを争う名盤ですが、クライバーがスタジオで録音した演奏は慎重になりすぎていて、本当の彼らしさに欠けることが多いと思います。
それゆえ、市場には海賊盤が溢れていますが、本人も時々秘密裡に来日しては、そうした海賊盤を買って行ったというから面白いものです。
彼にはコンスタントに仕事をしようという欲がなく、名オーケストラの監督になろうという欲もなく、ギャラは度外れに高かったけれども、かといってお金のためなら仕事をするという風でもありませんでした。
ご指摘の通り、私もオペラが最高だと思います。
『こうもり』『魔弾の射手』『椿姫』『トリスタン』『ばらの騎士』などどれをとってもそれぞれのトップを争う名盤ですが、クライバーがスタジオで録音した演奏は慎重になりすぎていて、本当の彼らしさに欠けることが多いと思います。
それゆえ、市場には海賊盤が溢れていますが、本人も時々秘密裡に来日しては、そうした海賊盤を買って行ったというから面白いものです。