2010年07月03日

エーネスのパガニーニ:24のカプリース


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1976年生まれのカナダの俊英、ジェイムズ・エーネスによる《カプリース》全曲。1717年製ストラディヴァリウスを使用。

情熱的に弾けるような若々しさは当然として、彼の演奏はそれ以上に大きな構えで音楽を造形する感性も十分に備わっていることを感じさせる。

つまり、単にテクニックだけで弾きまくるのではなく、全曲の後半に行くに従って徐々に音楽的表現密度を高めて、その結果有名な終曲に到達するといった具合である。

ピアニストは年をとるにつれて、思想が深まってゆく例にこと欠かない。それに対し、ヴァイオリニストは若いうちが花という場合が少なくない。

ヴァイオリンという楽器には若い感性に訴えるなにかがあるのだろう。ちょうど抒情詩が若い詩人の感覚にぴったりなように。

ジェイムズ・エーネスがこのディスクを録音したのは1995年だから、この《カプリース集》は19歳での録音ということになる。

天下の難曲のレコーディングのスタンダードな意味での名演に、まだ未成年者であった人の演奏を選ぶとは、思えば大変なことである。

だが、それが、ごく自然にできてしまう。

いま聴き返しても、まことに新鮮な佳演で、素晴らしく高い技巧のかたわらに、爽やかなリリシズムも香らせ、ざらにはいないヴァイオリニストである彼を再確認させる。

すらすらと弾き上げられているために、パガニーニの"悪魔的"な面がやや淡いともいえるが、いわゆる熱演型とは対照的に、すっきりと曲の佳さを告げて秀逸である。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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