2011年03月27日
スーク・トリオのドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲全集
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スーク・トリオの屈指の名盤で、ドヴォルザーク/ピアノ三重奏曲全曲の初録音。
第2次世界大戦後に活動したピアノ三重奏団の中で、各楽器のソリスティックな味わいと室内楽的密度の濃さが最高にバランスされた団体が、このスーク・トリオだった。
彼らは代表的なピアノ三重奏曲をほとんど録音し、それらのすべてに高い成果をあげているが、中でも彼らならではの傑作といえるのがこのドヴォルザークの全集。
この4曲の中で、普通演奏会に取り上げられるのは「ドゥムキー」くらいで、他はほとんど顧みられないが、その全曲を録音していることに、彼らのドヴォルザークと同郷人としての心意気が現われている。
演奏もまさにこれしかないというほどこなれ、共感に満ち溢れている。
作品そのものの質まで見直させるほどの演奏である。
どの曲も、きわめて緊張度の高く、実に躍動感あふれた演奏である。
しかも情熱をみなぎらせてはいるが、ときには温かいやさしさもあり、その演奏はきわめて多面的で、そのリズムは完全にボヘミア的である。
第1番は堅固な構成をみせ、それに対して第2番では旋律美を重視している。
第4番「ドゥムキー」は、テンポの変換もよく、さすがにボヘミア的情感をみなぎらせた好演だ。
ことに第2楽章の静と動のコントラストのつけ方の見事さ、第5、第6楽章の民族色豊かな表現の素晴らしさなど、この曲を十分にひきこんだ自信と余裕が感じられる。
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