2010年09月19日
アーノンクール&シュターツカペレ・ドレスデンのモーツァルト:ポストホルン・セレナード
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アーノンクールとシュターツカペレ・ドレスデンの初共演録音だった。
オリジナル楽器演奏の最高峰に位置するアーノンクールは、今ではモダン楽器によるオーケストラでも優れた演奏を聴かせる指揮者として斬新さを発揮している。
これはその種の最初期の録音のひとつで、シュターツカペレ・ドレスデンを指揮して、バロック期からの投影を見せる独特のモーツァルト像を描いている。
シュターツカペレ・ドレスデンの落ち着いた響きがアーノンクールの古楽スタイルの溌剌とした解釈に絶妙にマッチし、新しい驚きにみちあふれた名演を生んでいる。
このオケの古雅な美しい響きを生かしつつ、オリジナル楽器演奏の解釈も取り入れて実に明快で歯切れの良い、その上に優美さを陰影の深さも伴った名演を展開している。
アーノンクールの指揮は、陰影が濃く、メリハリの強い表情で、バロック的な要素の強い音楽となっている。
鋭く強調された付点音符、対照的に優美といってよいほどのレガート奏法、そして第6楽章では手稿の空白部分のパートを満たしたりもする。
また、ポストホルンには名手ペーター・ダムを起用していて、見事な演奏を聴かせてくれる。
オケと指揮者の呼吸も実によく合っている。
ザルツブルグ大学のフィナールムジークとして作曲されたこの曲の前後には、本来学生達の入退場時に演奏されたと思われる行進曲(K335の第1番と第2番)も収録されており、そのあたりもいかにもアーノンクールらしいところ。
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