2010年10月04日

ムーティ&フィラデルフィア管のチャイコフスキー:後期3大交響曲ほか


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チャイコフスキーの第4番は序奏から豊麗なサウンドに耳を奪われる。

第1主題からして絶望と諦観の身振りを捨て、魅力的な律動に変身する。

ムーティの卓越したリズム感とフィラデルフィアの管楽器セクションの抜けのよい響きが、甘美でしかも確固たる世界を構築している。

スクリャービンの「プロメテウス」でも耽美性を追求するのは同様だが、この複雑な音の迷宮から突き進むエネルギーを見出しているのはムーティならではだ。

第5番でムーティは、スコアを精確・精緻に音にすることによって、チャイコフスキーのオーケストレーション独自の、内声のかくし味のような動きと旋律の内面的な力学を的確に表現し、見事な陰影でこの作曲家の憂鬱や屈折した感情を描き出している。

「フランチェスカ・ダ・リミニ」も情緒豊かな演奏で、それぞれの旋律を的確に表した、ムーティの魅力を痛感させるような晴朗な音楽だ。

「悲愴」はオケの性格とムーティの資質とがあいまって、冒頭からきわめて滑らかに歌い、官能的といえるほど艶やかに響く。

全体に木管の色彩が明るく美しく夢幻的な趣があり、響きには充実感が強い。

「法悦の詩」は官能的な音色の艶やかさ、画然としたリズム、いくぶん退廃的な表情のいずれもが曲にふさわしい。

音そのものをリアルに生かし、魅惑的に磨きあげ、感覚的な美感を濃厚に表した名演である。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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